ビザジャーナル

2025-11-20

保険料未納の外国人:在留資格更新を原則認めない仕組み導入の可能性


はじめに

報道によれば、厚生労働省(以下「厚労省」)および 出入国在留管理庁(以下「入管庁」)は、外国人が公的保険料(国民健康保険・国民年金)を納付せず・納付を求めても応じない場合、原則として在留資格の変更または更新を認めない仕組みを、再来年6月(2027年6月)から導入する方針を明らかにしました。

これは、在留期間が3カ月を超える外国人について、健康保険・年金加入義務があるにもかかわらず「納付率が低い」という現状を背景に、制度の適正運用を強化するための対策と位置付けられています。

今回の記事では、制度構想の概要、現状の納付率データなどを整理します。


制度構想の概要

  • 厚労省・入管庁は、2027年6月以降、外国人が公的保険料を滞納し、納付を求めても応じない場合には、在留資格変更・更新を原則として認めないことを検討。
  • 加えて、来年4月から、海外からの転入者を対象に、自治体の判断で 最大1年分の保険料を事前一括納付させる仕組み を導入可能とする方向も示されています。
  • この改正の背景には、外国人の保険料納付の実態が、制度維持や公平性の観点から問題視されていることがあります。


納付率・支払状況の現状

このように、制度義務を負う外国人被保険者のうち、一定割合が保険料を納めていない・滞納しているという実態があります。制度の「加入義務」だけでなく、「納付実績」も審査対象にするという今回の新制度構想は、このような背景を踏まえたものと理解できます。


企業人事担当者が押さえるべき実務対応ポイント

外国人を受け入れている企業では、就労・在留管理と並行して、特に、外国人転職者の保険等の加入・保険料納付状況を確認しておくことが重要です。
今回の制度では、保険料未納が在留資格更新拒否の要因となる可能性が示されています。
※在留資格「技術・人文知識・国際業務」の保有者であれば、転職時は「所属機関等の変更届」の提出をすれば足り、入管による新たな審査を受ける必要はありません。そのため、当然ですが、保険等の加入状況をしっかり確認する必要があります。


まとめ

今回明らかになった制度構想は、外国人の保険料納付実績を在留資格更新・変更の可否に結びつけるという、制度運用上の大きな転換点となる可能性があります。