ビザジャーナル

2026-01-08

永住許可要件の見直し報道―外国人社員の「定着支援」を行う企業が注視すべき動き-


近年、少子化や慢性的な人手不足を背景に、外国人社員に長期的に定着して勤務してもらうことを重視する企業が増えています
こうした企業の中には、就労系の在留資格で勤務する外国人社員について、将来的に在留期限のない永住許可への切替を見据えた支援を行っているところも少なくありません。

そのような中、政府が検討している外国人政策の基本方針をめぐり、永住許可申請の要件が今後、厳格化される可能性があると読売新聞オンラインが報じています。
外国人材の長期雇用や定着を人事戦略の柱とする企業にとって、見過ごせない動きと言えます。

(画像はイメージです)


同紙によれば、政府は在留管理の適正化の一環として、永住許可の要件に日本語能力を新たに加えることや、一定の収入基準を明確に設定することを検討しているとされています。
これまで永住許可の審査では、在留期間、素行、安定した生計の維持などが総合的に判断されてきましたが、今後は「日本社会で自立的に生活できるか」という点が、より具体的な基準で評価される可能性があります。

この見直しが実現した場合、企業が支援してきた永住許可申請のハードルが上がる可能性があります。
特に、日本語能力については、日常業務に支障がないレベルにとどまらず、一定水準を客観的に示すことが求められることも想定されます。
そのため、企業側にとっては、外国人社員向けの日本語研修や評価制度を、永住申請を意識した形で再検討する必要が生じるかもしれません。

また、収入基準が明確化されれば、処遇や昇給のタイミングが、永住許可取得の可否に直接影響する場面も考えられます。
外国人社員のキャリアパスを設計する際、単に業務上の評価だけでなく、「将来的に永住許可を取得できるか」という観点を含めた説明や支援が、これまで以上に重要になる可能性があります。

さらに、読売新聞では、日本語や日本の法制度・文化を学ぶためのプログラムを創設し、永住許可や在留資格の審査時に受講を求める案も検討されていると報じています。
これは、企業が行ってきた定着支援やオンボーディング施策と重なる部分も多く、今後は企業の支援と公的制度との関係性を意識した対応が求められる局面が出てくると考えられます。

現時点では、これらはあくまで政府方針案の段階であり、具体的な基準や運用は今後の正式決定を待つ必要があります。
しかし、外国人社員の永住取得を前提とした雇用・定着戦略を取っている企業にとっては、制度変更の方向性を早期に把握し、社内制度や支援内容を見直す重要なタイミングに差しかかっていると言えるでしょう。


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