ビザジャーナル
2026-09-10
警備業も「特定技能」の対象に? 警察庁が外国人材の受入れに向けた検討会を開催へ

警備業における外国人材の受入れについて、制度の見直しにつながる動きがありました。
2026年9月10日の記者会見で、警察庁長官は、同月から「警備業への外国人材の受入れに関する検討会」を開催すると説明しました。警備業を「特定技能」と「育成就労」の対象とすることの是非や、受け入れる場合の条件などを検討する方針です。
以下、今回の発表のポイントを整理します。
背景にあるのは、警備業の深刻な人手不足
警備業は、人の生命や身体、財産を守り、私たちの暮らしを支える仕事です。社会的な需要が増大する一方で、人材確保が課題となっています。
会見では、警備員を含む「保安職業従事者」の有効求人倍率が、全職業平均の5倍以上で推移していることが説明されました。これは警備員だけの数値ではありませんが、人手不足の厳しさを示すものです。
こうした状況を踏まえ、対応策の一つとして、外国人材の活用について専門家による検討を行うことになりました。
何が検討されるのでしょうか
警察庁長官が示した主な検討事項は、次の二つです。
- 警備業を「特定技能」「育成就労」の対象とし、外国人材を受け入れることをどう考えるか
- 対象とする場合、必要な日本語能力をはじめ、受入れの在り方をどうするか
警備の現場では、周囲との意思疎通や、状況に応じた適切な対応が求められます。そのため、単に人員を確保するだけでなく、業務を適正に行うための条件を検討することが重要になります。
会見では、検討結果について、2027年の年初に取りまとめることを目指すと説明されています。
「検討会の開催」と「受入れの決定」の区別は必要
今回の発表を受けて、「警備業でも特定技能の外国人を採用できるようになる」と期待される事業者の方もいらっしゃると思います。
ただし、今回の会見で示されたのは、対象分野への追加の是非を含めて検討するという方針です。警備業の追加や受入れ開始時期が決まったという発表ではありません。
また、2027年の年初という時期も、検討結果の取りまとめの目標であり、受入れ開始の予定日ではない点に注意が必要です。
外国人の採用に当たっては、その方の在留資格や就労可能な範囲と、実際に担当してもらう業務との確認が欠かせません。
今回の発表だけを前提に、特定技能による警備業務への配置が可能と判断することはできません。
今後は、対象分野への追加の可否に加え、対象となる業務、日本語能力や技能に関する要件、受入れ企業側の条件などが、どのように具体化されるかが注目されます。採用計画を立てる際には、検討会の取りまとめや、その後の正式な制度改正を確認していく必要があります。
出典:国家公安委員会「令和8年9月10日 国家公安委員会委員長記者会見要旨」
※本記事は、同日の会見で公表された内容に基づいています。警備業への外国人材の受入れに関する発言者は、警察庁長官です。